3位決定戦では、東奥義塾・角田楓斗投手(2年)が3安打完封で弘前南を破った。秋季東北大会(20日開幕、宮城)には青森山田、八戸工大一、東奥義塾が出場。これで東北6県すべての出場校がそろった。

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エース右腕・角田が、最後の切符をチームにもたらした。前日11日の八戸工大一戦は救援で5回1失点と好投も、チームは完封負けを喫した。負けられない一戦に向け「絶対勝つという気持ちで臨んだ。自分の自信のあるボールを投げた」と闘魂注入。信頼を寄せる後藤天満(てんま)捕手(2年)のリードに任せ、ボールを要求するミットに向かって投げ込んだ。

6回まで毎回走者を背負っても、エースは動じない。140キロに迫る伸びのある直球とスプリットを駆使してピンチを切り抜けた。好投に応えるべく打線も奮起。女房役の後藤が2本の三塁打を含む3安打2打点の活躍を見せるなど、チーム全体で13安打5得点を挙げた。援護を受けた角田は9回2死。この日13個目の奪三振をマークして2年ぶり3度目の出場に導いた。

今大会は直球と変化球のコンビネーションがかみ合い、全3試合登板で20回を投げ、30奪三振2失点と好投した。来る東北大会まで約1週間と準備期間は短いが「制球力に課題を抱えているので、そこをしっかり修正して東北大会ではもっと良いピッチングができるようにしたい」と力を込めた。夏4度の出場を誇る同校だが、春の出場はない。81年夏から遠ざかる聖地へ、東北の強豪から1勝ずつを積み上げる。【相沢孔志】