秋季高校野球北信越大会が今日16日、松本市野球場ほかで開幕する。来春のセンバツ出場を懸け、新潟県勢3校が初戦に挑む。秋は2年ぶり県王者の北越は、宇野浩平捕手(2年)が投手陣をリードする。初戦1回戦は長野日大(長野4位)と対戦。初のセンバツ出場を狙う。

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宇野は持ち前の肩と、分析力を生かし初戦に挑む。「隙があったら走者をさす」。強豪校相手に進塁も抑えにいく。守備練習はチーム力向上のため、メンバーだけでなく部員全員で連係を確認。全員が共通認識を持ち、強いチーム作りに取り組んでいる。

自身初の公式戦となった秋季県大会は、3人の左腕投手陣をリード。秋は2年ぶりの優勝を果たした。エース山倉大武(2年)は、180センチの高身長で角度のある投球で、勝負どころを見極める力もある。西潟晴斗(同)は、球の出どころが見えにくい変則が持ち味。山田直輝(1年)は、変化球が良く、ピンチの場面でもストライクゾーンで勝負する度胸がある。宇野は、相手打者の傾向や特徴をよみ、それぞれタイプの違う投手陣の持ち味を引き出した。

目標は「日本一の捕手」になること。野村克也氏や、元千葉ロッテの里崎智也氏の本を読み研究。相手打者の構えや、弱点をすぐに察知することを学んだ。配球面は、小島清監督(46)からは「投手と相手打者の力量を考え、サインを出すこと」の指導を受けている。

「北信越だからと気負わずに、いつも通りに戦いたい」。地道に練習を積んだ、キャッチングやスローイングのステップを意識し、取れるアウトを1つずつ取りにいく。「まずは北信越NO・1の捕手を目指す」。初のセンバツ出場を懸けた戦いが今日始まる。【飯嶋聡美】

◆宇野浩平(うの・こうへい)2005年(平17)1月8日生まれ、新潟市出身。小2から父の影響で野球を始め、小4から捕手。新津二中では、2年連続春の県大会出場。北越は1年秋からベンチ入り。170センチ、62キロ。右投げ右打ち。