高校野球秋季関東大会は2日、準々決勝4試合が行われた。関東・東京のセンバツ出場枠は6。4強に進んだ山梨学院、浦和学院(埼玉)、木更津総合(千葉)、明秀学園日立(茨城)の4校は、来春センバツ出場を確実とした。

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浦和学院のエースが、甲子園に戻る。背番号1の左腕、宮城誇南(こなん)投手(2年)が、桐生第一を被安打6の7奪三振で完封。1回戦の向上戦は5回4失点だったが、中1日で立て直しに成功。チームの15年以来7年ぶりのセンバツ出場を確実なものとし「(初戦を)勝たせてもらった。投げられることに感謝して、恩返しができるような投球がしたかった」と明かした。

初回2死から一、二塁のピンチをつくるも内野ゴロで無失点。走者を背負っても、粘った。今秋から就任した森大監督(30)も、投手出身。浦和学院の看板を背負う重圧を、身をもって知る。「エースとして決めるところは決める。1人で投げきるつもりで頑張れ」と送り出してくれた指揮官の期待にも応えた。

簡単には諦められない、理由があった。今夏の甲子園、初戦日大山形戦に4番手で登板。1回2/3を無失点に抑えたが、不完全燃焼。「夏は悔しい結果だった。大黒柱になって、甲子園に戻りたいと思って2カ月半やってきた」。下半身強化でウエートトレーニングを行い、栄養も勉強してチーズを積極的に食べるなど体重は3キロ増の71キロ。パワーアップして、甲子園に勝ちに行く。【保坂恭子】

▽浦和学院森士前監督(スタンド観戦し拍手)「よく頑張った。受け継ぐということは大変なこと。新監督が(前チームから)うまく引き継いだと思う」