大阪桐蔭が3試合連続2桁得点と圧倒的な強さを見せ、センバツでは4年ぶり4度目の優勝を飾った。

4本塁打を放って今大会11本塁打とし、それまで最多記録だった84年のPL学園(大阪)の1大会8本塁打を38年ぶりに更新。00年夏に智弁和歌山が記録した1大会11本塁打の甲子園大会最多に並んだ。

初回に敵失から1点を先制し、2回は前田悠伍投手(2年)の適時打で2点目を追加。3回には松尾汐恩(しおん)捕手(3年)の2試合連続アーチ、2死から田井志門外野手(3年)の本塁打が飛び出し、84年PL学園の最多記録8本を抜いた。序盤の3回で5-0と主導権を握った。

5回は星子天真(てんま)主将(3年)の適時打で6点目を追加。6回には海老根優大外野手(3年)の今大会2本目、チーム10本目となる本塁打などで4点を奪った。10-1の8回には谷口勇人外野手(3年)の満塁弾が飛び出した。

守っても注目の2年生、前田が好投。5回に味方の失策で1点を失うも、近江打線に連打を許さず、7回を2安打1失点で11三振を奪った。8回からは川原嗣貴投手(3年)が登板し、最後を締め、甲子園春夏連覇を果たした18年以来の紫紺の大旗を手にした。

優勝インタビューで西谷浩一監督(52)は「大会の中でみんなが成長してくれた。なかなか打てるチームじゃなかったんですけど、自分たちがびっくりするような得点やヒット数が出た。この大会にみんながしっかり合わせてくれた」と打撃陣をたたえた。

投手に関しても「今日は前田がしっかりとゲームを作ってくれた。最後は昨年悔しい思いをした川原で終わってもらいたいという気持ちを持っていました」と起用方法を説明した。

昨秋から20連勝でセンバツの頂点をつかみ、「今年のチームは一生懸命やる子が多くて良いチーム。良いチームからから少しずつ強いチームに変わっていっている発展途上ですので、春の山をおりて夏にもっともっと強いチームを作って戻ってきたい」とさらなるチーム力アップを誓った。