今春東海王者・浜松開誠館の主砲、斎藤健介捕手(3年=浜松市出身)が、持ち前の長打力で初の甲子園出場に導く。強いパンチ力と、変化球を柔軟に捉える技術を武器に、3月以降の4カ月間で12本塁打。高校通算は23本になり、静内龍之介主将(3年)と並んでチームトップだ。「結果が残り、驚いています。冬からチーム方針が変わって、必死に頑張った成果」と振り返った。

昨年12月からチームは、能力重視に転換した。練習試合や紅白戦での個人成績をポイント制にして、可視化。上位の成績を残した選手を先発させるシステムになった。安打や犠打は1ポイント。A~Eの5チームに選手を振り分けた。

「最初は最下位のEチームでした。悔しかった」と斎藤。現状を打破するため、回転軸が安定する打撃フォームの改造に取り組んだ。結果を出してE→D→Bチームと上がり、春季大会前の3月に、念願のAチームへ昇格した。

県大会と東海大会の決勝では本塁打を放ち、勝負強さを見せた。夏の県大会初戦となる2回戦は16日、聖隷クリストファー対静岡市立の勝者と対する。「夏の決勝でも本塁打を打って、優勝を決めたい」と意気込んだ。【山口昌久】

◆斎藤健介(さいとう・けんすけ)2005年(平17)1月21日、浜松市生まれ。小学4年から浜松リトルで野球を始める。市立丸塚中では浜松シニアに所属し、外野手を務める。浜松開誠館高で捕手に転向。右投げ右打ち。180センチ、86キロ。家族は両親と弟。血液型O。