夏の甲子園15回出場で、今春センバツ準優勝の近江が、大苦戦の末、初戦を突破した。

近江は1回、幸先よく3点を先制し、主導権を握る。しかし、その後は無得点が続き、4回裏、エラーとスクイズで1点差に迫られる。続く5回裏にも、1点を失い追いつかれてしまう苦しい展開。この日はライトで先発出場した、プロ注目で、二刀流エースの山田陽翔投手(3年)は、「初戦ということもあり、動きが硬いところがあった」と話す。

そのまま延長に入り、迎えた10回、3番津田基内野手(3年)の中前適時打で、ついに勝ち越しに成功した。「苦しい状況で、光が見えるというか、チームが勢いづく1本を打てた」と笑顔だった。多賀章仁監督(62)は、「勝てて良かった。終盤に点を与えなかったことが良かった。明日の練習から集中してやっていく」と、すでに次戦へ気持ちは向いていた。

昨夏の甲子園でベスト4、今春のセンバツでは準優勝と、全国でも安定した成績を残している。この日ノーヒットだった山田は、「夏は結果が求められるので、形が良くても負ければ終わり。次は泥臭く塁に出て、チームに貢献したい」と次戦へ意気込んだ。夏こそ全国制覇を成し遂げるために、次戦、エースの活躍は必須だ。

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