阪神・矢野燿大監督(53)の母校の桜宮が初戦を突破し、桜色に染まったスタンド席から歓声が上がった。

殊勲は寝屋川を5安打完封したエース高木悠宇投手(3年)だ。初の顔合わせで「足を使っていると聞いていたので、けん制を入れて動きを止めようと考えてました」と一塁けん制で2つのアウトを奪った。中でも3-0の7回一死一塁では、3連続けん制で意表を突いて仕留めた。結局二塁を踏ませたのは1度だけで相手に流れを作らせず、長短14安打で7得点と打線にも助けられた。「緊張したけど、次の試合につなげられて良かった」と笑顔を見せた。

高木は1年秋に二塁手から投手に転向。夏の大会ではこれが初の先発だった。投手の魅力は「球速だけじゃなくて、コントロールとか技術ですごいバッターを抑えられる」ことだと言い、「接戦でもいいので勝ち上がって甲子園に出たい」と先を見据えた。

桜宮は昨秋の大阪で8強入り。準々決勝では、19年夏の全国覇者・履正社に2-4と健闘している。春の1回戦負けからチームを立て直し、強豪ひしめく激戦区・大阪で初の夏甲子園を目指す。【竹本穂乃加】

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