県岐阜商が劇的なサヨナラ本塁打で甲子園出場を果たした。試合を決めたのは扇の要の一振りだった。

投手戦で進んだ試合が動いたのは8回表だった。7回まで1失点の好投を続けていた県岐阜商のエース井上悠投手(3年)が一挙5失点。6-2と大きくリードを許した。しかしその裏、打線が奮起。5連打を絡めて4得点を挙げ、同点に追いついた。

試合はそのまま延長に突入し迎えた11回裏。先頭打者の村瀬海斗捕手(3年)が初球を振りぬいた。「次が投手だったので。自分がホームランを打つイメージで打席にはいりました」。打球は右翼ポールを直撃してスタンドへ。劇的なアーチで県岐阜商を2年連続30回目の甲子園へ導いた。

鍛治舎巧監督(71)は「終盤が勝負だと言っていた。この試合をしっかりと反省し、甲子園に臨みたい」と話した。