八戸学院光星(青森)が出場10大会連続で初戦を突破し、青森県勢の夏の甲子園通算50勝目を飾った。

3年ぶりの聖地で創志学園(岡山)に7-3で勝利。3番中沢恒貴内野手(2年)が決勝の2点適時二塁打含む2安打2打点で、12安打の打線をけん引。3投手による継投もはまった。

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八戸学院光星が青森県勢の夏50勝目を刻んだ。今春の中国王者を破り、聖地で3年ぶり白星。仲井宗基監督(52)は「本当に県大会から気の抜けない、厳しい試合の連続でした。創志学園さんは素晴らしいチームで、いつひっくり返されるかという、しんどい試合でした」。投打がかみ合い「みんなの力を結集して勝てたゲーム」と選手たちをたたえた。

試合中盤にスコアを動かした。4回に野呂洋翔内野手(3年)が先制打を放ち、続く織笠陽多外野手(3年)が犠飛で加点。1点差に迫られた5回2死二、三塁では、中沢が3番の役割を全うする2点適時二塁打を決めた。2ストライクからの3球目、外角低め139キロ直球にしぶとく食らいつき、右翼線へ落とした。「チームに流れを引き寄せる1本だったと思います」とリードを広げた。

3投手の継投で大量得点を許さなかった。先発・渡部和幹が5回1失点、2番手・洗平歩人(あらいだい・あると)が2回1失点、3番手・冨井翼(いずれも3年)が2回1失点。渡部は「ローゲームで、先制点をやらないという気持ちで投げました」。それぞれが持ち場で踏ん張った。

現チーム始動後の県大会は昨秋が初戦敗退、今春が準決勝敗退、今夏が優勝と1歩1歩前進してきた。12日の2回戦は愛工大名電(愛知)との名門対決。投打で「つなぐ」八戸学院光星が、11年夏からの甲子園3季連続準優勝時のように勝ち続けていく。【山田愛斗】

◆初戦10連勝 八戸学院光星が夏の甲子園で出場10大会連続初戦突破。夏の初戦10連勝以上は中京大中京17連勝、明徳義塾16連勝、PL学園11連勝に次ぎ、智弁学園10連勝に並ぶ4位。継続中の学校では静岡商、今大会出場の大阪桐蔭の各9連勝を上回り最長。