東北勢大トリで登場した仙台育英(宮城)が、最速140キロ超え5投手の完封リレーで、19年以来3年ぶりに1勝を挙げた。被安打2、計14奪三振で「投手王国」ぶりを見せつけた。2回戦に進んでいる東北5チームの中で、一番乗りで16強入りした。

先発した高橋煌稀(こうき)投手(2年)が5回1安打5奪三振で試合を作ると、2番手のエース左腕、古川翼投手(3年)は2回無安打3奪三振の完全投球でつないだ。けがで県大会の登板がなかった3番手の仁田陽翔投手(2年)は、自己最速を更新する147キロを投げ込むなど1回1安打3奪三振。4番手の斎藤蓉(よう)投手(3年)は2/3回を無安打2奪三振、5番手の湯田統真投手(2年)は1/3回を無安打1奪三振で試合を締めた。

高橋は140キロ台の直球で押していく強気の投球で、チームに流れを呼び込んだ。0-0の6回に打線が5点を挙げたため、登板中は援護点なし。それでも目標の5回を無失点で投げ抜き、先発の役割を全うした。「まずは後ろに古川さんが控えているので、毎イニング、毎イニング、全力でいこうと思っていました」。この日の投球については「どんどんストレートで押して、ゾーンで勝負できたので、90点ぐらいかなと思います」と手応えを示した。

15日の3回戦では、強力打線の明秀学園日立(茨城)と対戦する。仙台育英の投手を軸とした「守り勝つ」スタイルで8強入りを決める。