夏22回目の甲子園出場となった明徳義塾(高知)は15年以来2度目の初戦敗退となった。

プロ注目の左腕・吉村優聖歩(ゆうせふ)投手(3年)は8回を投げ抜き、2失点(自責1)ながら、夏を終えた。「最後の試合なので思い切りいけた。ピンチも抑えられた。悔いが残るところもあるが出し切れた」。8イニング中5イニングで走者を出した苦しい内容だったが135球に魂を込めた。

昨夏は準々決勝の智弁学園戦で1点リードの9回に2失点しサヨナラ負け。ベンチ前では泣きじゃくったが、この日の敗戦後、涙はなかった。「やりきった」。進路については「監督さんと相談します」と明言は避けた。

同校・馬淵監督は「(九州国際大付)香西くんは高校野球の手本になる投手。うちとしては140キロを投げてくれた方が打ちやすい」と技巧派左腕に苦しめられた展開を振り返る。最後には「監督の差でしょう、1点差のゲームは」と嘆いた。

 

▽明徳義塾・池辺(主将。6回に右前打も初戦敗退)「ミス絡みで負けてしまった。守備での1球の重み、チャンスでの1球が大きかった」

▽明徳義塾・寺地(2安打も、4回に三塁守備で決勝適時失策)「打撃は良かったけど、守備は自分のエラーが決勝点になった。自分のせいで負けた試合」