今夏の甲子園出場校の社が秋初戦を粘り勝ちした。6回までは変則右腕の川淵怜音投手(2年)に苦戦し、9三振で1得点。2点劣勢だった。だが、7回に打線がつながった。敵失に乗じて3連打などで一挙6得点。豪快に逆転勝ちした。

3回に高校入学後、初本塁打の同点アーチを右翼に放った山本彪真外野手(2年)は「甘めにストレートが入ってきました。1番打者の子が三振した。初球から狙っていく感じでした」と話した。163センチと小柄だが、気迫のプレーを見せた。7回は中前適時打も放ち、勝利に貢献した。

今夏の甲子園では新型コロナウイルス集団感染でメンバーを大量に入れ替えた県岐阜商に勝った。11月には同校と交流試合を行う予定だ。共通の知人を介して鍛治舎巧監督(71)から社の山本巧監督(50)に申し入れがあった。山本監督は「想像するほどつらかったと思う。チームもつらかったと思います。そこに対する思いがあります」と胸中を察した。県岐阜商にとっては無念の離脱を強いられた当時の主力選手も参加する、けじめの一戦になる。3年生部員同士の対戦と新チーム同士の試合のダブルヘッダーになる方向だ。