神戸国際大付が夏の兵庫大会決勝の再現カードでリベンジを果たし、近畿大会出場を決めた。先発の津嘉山憲志郎投手(1年)が粘りの投球。毎回のように走者を出しながらも要所を締めた。2点リードの7回2死二塁。外角速球で空振り三振を奪い、窮地を脱した。この日は9回1失点完投。大黒柱らしい姿を見せた。

試合直後、両足がつった形になり、救護室で手当てを受けるほどの熱投を披露した。「夏に負けたのは、ちょっと違う気合の入り方に少しなりました。自分の力でねじふせようと思って投げました」と振り返る。青木尚龍監督(58)は「チームに力を与えてくれている」と信頼を口にした。

打線も奮起した。2回2死二塁で日置悠斗外野手(2年)が右前に先制適時打を放った。3回は敵失で加点。1点差に迫られていた7回2死二塁では、加門隼人内野手(2年)が左翼線に適時二塁打を放ち、貴重な追加点をもぎとった。8回は2死満塁で、日置が走者一掃の右翼線適時三塁打を刻み、引導を渡した。

神戸国際大付は21年に春夏連続甲子園に出場した強豪校。7月の兵庫大会は津嘉山が大車輪の働きで決勝にコマを進めたが、社に3-6で敗れ、涙をのんでいた。青木監督は「悔しくてね、若いころやったら『栄光の架け橋』を50回くらい聞かないと寝られないくらい」とゆずの名曲になぞらえ、思いを明かした。2年ぶりのセンバツ出場を目指し、まずは第1関門を突破。10月22日開幕の近畿大会(和歌山市紀三井寺)で全国を見据える。また、今夏の甲子園出場校の社は2日の3位決定戦で、近畿大会3枠目をかけて戦う。