03年以来、20年ぶり2度目の21世紀枠候補校に選出されていた稚内大谷は、落選した。

部員28人がそろって午後3時ごろから同校体育館に集まり、インターネット中継に目を向けた。午後3時半過ぎに21世紀枠が発表されたが、同校の名前は呼ばれなかった。高橋大空(そら)主将(2年)は「選ばれることを願って練習してきた。落選して心の中では本当に悔しい気持ちでいっぱいになっていますけど、ここから夏一本という目標ができた。そこに向けてもっといい練習をしなきゃいけないなという自覚が芽生えました」と気持ちを切り替えた。

過去3度、夏の北北海道大会決勝でサヨナラ負けを経験している同校。全道10地区で唯一、春夏通じて甲子園未出場の名寄地区の盟主として、初の甲子園切符へ期待は高まっていたが吉報は届かなかった。

選手たちを前に本間敬三監督(38)は「残念ではあるけど、みんなにとってマイナスなことはひとつもなかった。悔しい思いはあるけど、また全員で稚内大谷らしくしっかり練習をして夏自力で行くしかない。北北海道の代表として夏甲子園に行けるようにしっかりこれから練習していこう」と声をかけた。

93年北大会準優勝時の捕手で、その後ヤクルトにドラフト6位指名されプロ入りした宇佐美康広氏(47)もこの日、選手や学校関係者とともに学校に足を運び、出場校発表の様子を見届けた。落選後には選手へ向け「北海道高野連の方々が稚内大谷高校を推薦してくれたということにまず感謝してください。悔しさを忘れずに、今度は実力で北北海道大会を勝ち上がって、夏の甲子園に行けるようにみんなで力を合わせて頑張りましょう」と鼓舞した。

【センバツ】大阪桐蔭など36校決定 21世紀枠は石橋、氷見、城東/学校メモ付き一覧