「智弁の村神様」が聖地での大暴れを誓った。智弁和歌山の3年ぶり15度目となるセンバツ出場が決定。昨秋の近畿大会で3試合連続本塁打を放った4番中塚遥翔外野手(2年)は「チームが苦しいところで1本打ちたい。そういう場面で打てるようなバッターに自分もなりたい」と春の大舞台を思い描いた。

入学当初に中谷監督から与えられた通し番号は、ヤクルト村上と同じ55番。グラウンドコートにも55番が輝く。同監督は「こういう選手になってほしいというのをイメージして」と左の長距離砲に育ってほしいと願いを込めた。高校通算17本塁打ながら勝負強さはチーム屈指。昨秋近畿大会では1回戦の京都国際戦で逆転2ランを放ってチームを救った。

中塚はヤクルト村上について「あのスイングにはやっぱり魅力はありますし、ひと振りで試合を変えられるバッター」と憧れを抱く。初戦で敗退した昨夏の甲子園では8番右翼だったが、新チームでは4番を務める。冬のトレーニングで「体も強くなった。打球の速さも変わってきているかなと思う」とパワーアップを実感。進化したスラッガーが聖地に乗り込む。

▽中谷仁監督(43) (コロナ禍で中止となった)2020年以来の大会以来ですので、僕自身の中には期するものはあります。攻撃も守備も走塁に関してもすべて伸びしろがあるチーム。春までどれだけ伸びていけるかまだまだ未知数なところ。日本一を目指して頑張ります。

▽青山達史主将(2年) チームで日本一っていう大きな目標を目指してやってきたので、そのスタートにやっと立てたかなっていういうような心境です。あの舞台でもう1度プレーできるといううれしさをかみしめながらプレーしたい。継続してやるべきことは変わらないと思う。そこの目標に向かって全員でやっていきたい。

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