第95回記念選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)に、常葉大菊川が出場します。2013年以来10年ぶり5度目となる春の大舞台に挑むチームを紹介する連載「いざ10年ぶり春の陣へ」をお届けします。

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加藤永太外野手(3年)は、覚悟を持って甲子園に挑む。昨年12月上旬、盲腸を患って2週間入院。医師からは「完治には手術が必要」と告げられた。加藤は「手術をせずに再発のリスクを抱えて大会に出るか、手術でリスクをなくして大会を諦めるかの二択だった」と明かす。それでも迷いはなかった。センバツ出場を選びグラウンドに戻ると、背番号「16」でメンバー入り。「とにかく、勝ちにつながるようなプレーをしたい」と力を込める。

背番号「9」で臨んだ昨年の秋季大会は、主に「8番・右翼」で9試合に出場。打率2割1分1厘にとどまった。「塁に出て上位に回すという役割を安定してできなかった」。秋の悔しさ、冬の“遅れ”を取り戻すべく、自主練習では休息時間を削ってバットを振り込んできた。「甲子園は憧れの舞台。スタメンも諦めていないし、アピールを続けたい」と燃える加藤。まだまだ、状態を上げる。

◆加藤永太(かとう・えいた)2006年(平18)2月22日、愛知県生まれ。幼稚園年中で野球を始める。小学時代は北名古屋ドリームスSSなどでプレーし、中学時代は愛知守山ボーイズ所属。右投げ右打ち。家族は両親と姉。170センチ、72キロ。血液型O。