大垣日大(岐阜)高橋慎内野手(3年)の帽子のツバには沖縄の方言「なんくるないさ~」の言葉が書かれていた。

1点差まで追い上げたが初戦敗退を喫し「野手陣が打てなかった。あと一押しができなかった。もう1回、戻ってこられるように強い打線をつくりたい」と前を向いた。

初戦の対戦相手が沖縄尚学に決まった際に「(相手の)選手と話したいなと思った。沖縄に友だちがいないので、できたらいいなと思って」と、帽子のツバに沖縄の言葉を書くアイデアを思いついた。「なんくるないさ~」の前向きな意味にもひかれた。

実際に、守備についた一塁で相手の打者に「ナイスバッティング」と声をかけ、積極的にコミュニケーションを取った。帽子のツバの言葉には「何やねん」と突っ込まれたという。

阪口慶三監督(78)の孫で、「祖父孫鷹」として2年連続の出場。試合前には、甲子園で祖父のノックを受けた。「まさか甲子園で打つとは思わなかったのでびっくりしました」と振り返った。

持ち味の打撃では4打数3安打をマーク。「甲子園は自分の持っている力が出せる場所」と好相性だ。しかし、8回1死から内野安打で出塁した際に「ブチッと音がした」と右太もも裏を負傷。それでも2死一塁から盗塁を仕掛けるなど、攻める姿勢を貫いた。

阪口監督の通算40勝まであと1勝。「祖父孫鷹」で迎える最後の夏に向けて「課題をつぶして、絶対に戻ってくる。40勝もだけど、もっと勝ち進みたい」と力強く話した。

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