夏春連覇を狙う仙台育英が、延長10回の激闘の末に敗れた。須江航監督(39)は「今、持っている力は出し切った。勝敗は、時の運と監督の采配。これ以上悔しい負けはない」と話した。

2時間58分の熱戦。グラウンドを引きあげる選手のほとんどが泣いていた。2点を追う9回、王者の意地を見せた。2死一塁から、永田の中飛を中堅手が落球し、1点を返した。さらに2死二塁、斎藤陽の左前打で二塁走者が一気に生還。土壇場で同点に追いつき、ベンチも盛り上がった。

3-3で迎えた延長10回のタイブレーク。先攻で1点を追加した。マウンドには8回から4番手で登板した田中。野手の失策も重なり、2死満塁からサヨナラを許した。試合後は涙が止まらず、アルプスにあいさつをした後は監督に付き添われながらベンチへ引きあげた。「須江先生からは、お前が一番度胸があると言われていて、あの場面も任せてもらった。センバツは僕が終わらせてしまったので、夏は僕が締めて優勝したい」。須江監督は「夏に向けてこれから素晴らしい日々を過ごしてくれると思う」と選手たちに期待した。この悔し涙が夏につながる。

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