報徳学園(兵庫)が大阪桐蔭を逆転で破り21年ぶりの決勝進出を決めた。明日1日の決勝で山梨学院と21年ぶりの優勝を目指し戦う。

3回表に5点を奪われたがその裏2点を返した。3点差で迎えた7回、4連打などで3点を奪い同点に追いついた。

同点の8回、1死一塁から4番石野蓮授外野手(3年)の左越え二塁打などで2点を奪いついに5点差を逆転した。

報徳学園は今大会3度目の逆転勝ち。甲子園初出場した1961年春の1回戦、倉敷工戦で延長11回裏に6点差を追い付き、12回裏にサヨナラ勝ち。奇跡的な大逆転勝ちを収めたことで「逆転の報徳」と呼ばれるようになった。

大阪桐蔭は8回、エース前田悠伍(3年)が勝ち越しを許し、史上初となる2度目のセンバツ連覇を逃した。西谷浩一監督は母校の報徳学園に敗れ甲子園67勝止まり。高嶋仁監督の歴代最多に並ぶ68勝目は夏に持ち越しとなった。

5点差を逆転した報徳学園の大角健二監督は「奇跡を起こしてくれる素晴らしい生徒だなと思いました。(3回表に5点を先制され)いつになく『今日はちょっとやられたたって』いうような重い空気が流れたんですけど、その裏にすぐ(2点)返してくれてそれでまた精神的に落ち着きました」と話した。

◆報徳学園がまた連覇ストッパー 仙台育英の夏春連覇を阻止した報徳学園が、大阪桐蔭の春連覇も止めた。過去には金村義明らが81年夏2回戦で横浜の夏連覇を止め、大谷智久らが02年春1回戦で日大三の夏春連覇を阻止し、それぞれ優勝している。

◆大阪桐蔭の公式戦黒星 昨秋の明治神宮大会を制した大阪桐蔭が敗退。新チーム結成以来の公式戦連勝は18でストップした。

◆逆転の報徳 報徳学園は61年夏1回戦で延長11回表、倉敷工に6点を奪われながら裏に一挙6点を取り返し、12回7-6でサヨナラ勝ち。67年夏1回戦の大宮戦は9回裏に同点に追いつき、なおも2死三塁から吉田がサヨナラ本盗。81年夏3回戦では荒木大輔の早実に8回表まで0-4とリードされるも、延長10回5-4でサヨナラ勝ち。今大会も4試合のうち高崎健康福祉大高崎戦、仙台育英戦(逆転サヨナラ)に次いで3度目の逆転勝ち。