富士市立が駿河総合を7-2で下し、初戦の2回戦を突破した。4番佐藤壮琉(たける)内野手(2年)が、3安打5打点とけん引。昨年の秋季県大会で敗れた相手にリベンジを果たした。常葉大橘は8-0の7回コールドで御殿場南に快勝し、知徳は浜名に3-2で競り勝った。23日は2回戦10試合が行われる。

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富士市立の気持ちが勝った。1-7で敗れた昨年9月の秋季県大会2回戦から、約7カ月。苦杯をなめさせられた同じ清水庵原球場で、駿河総合にリベンジ成功。ナインは、応援席に笑顔で勝利を報告した。

同試合で4打数無安打だった4番佐藤壮が、今度は主役になった。初回1死一、三塁から先制の中前適時打を放ち「意識していたセンター方向に運べて勢いに乗れた」。2回には2死満塁から右翼フェンス直撃の走者一掃打。4回にも1死一、二塁の好機で中前適時打と快音を連発した。3安打5打点。大暴れした主砲は「何としてもリベンジしたいという気持ちが強かった。うれしい気持ちしかない」と笑顔を見せた。

大量援護を受けた小浜将太朗投手(2年)も、4安打2失点(自責1)と好投。制球難に苦しんでいた直球も交え、完投した。「今日は直球もしっかり投げられて100点に近い」。エース右腕が完全復活への1歩をしるす収穫もあった。

29日の3回戦では、聖隷クリストファーと対戦する。佐藤壮は「次も積極的に攻めていきたい」。勢いに乗って、2013年以来10年ぶりとなる夏のシード権獲得を狙う。【前田和哉】