今春センバツで8強入りした専大松戸が千葉大会の初戦に臨み、市松戸に勝利した。

チーム一丸の勝利だ。先発の背番号10・右サイドハンドの青野流果(るか)投手(3年)は、前半は真っすぐでカウントをとり、得意のスライダーを決め球に。4回、そのスライダーを中前打にされると、キレのいい真っすぐを軸に低めに丁寧に制球し、打たせてとる投球で6安打5奪三振で1失点。無四球完投だった。「今日は、自分がエースだと思って投げきるつもりでした。低めに投げる練習をしてきた。その成果が出せました」と胸を張った。

粘り強く投球する青野をチームが支えた。5回が終わり2-1。ベンチで持丸修一監督(75)が「ピッチャーが頑張っているんだから、取るところはしっかり取るぞ」と声をかけると、打線が奮起。6回には2死から吉田慶剛捕手(3年)がセンバツ準々決勝の広陵戦以来、通算16本目となる左越えソロ本塁打を放ち、貴重な3点目を追加した。「これで青野が楽になってくれれば、という思いでした」と援護。ドラフト候補に挙がる最速151キロ右腕・平野大地投手(3年)もベンチから「低く、低く」と声をかけ続け、粘投を続ける青野を支えた。

センバツ8強のプレッシャーをはねのけ、初戦突破した。青野は「まだ初戦。春は関東大会優勝まで頑張りたいと思います」と、力を込める。チームの支えに、好投で応えるつもりだ。【保坂淑子】