拓大紅陵が粘る検見川を退け、8回コールドで3回戦進出を決めた。

1-2で迎えた3回裏、同点に追い付き、なお1死二塁から、永嶋七海外野手(3年)が勝ち越しの中越え適時打を放ち、この回、一気に逆転に成功した。

悔しさを一打に込めた。1点先制して迎えた3回表に逆転を許した打球は、永嶋の頭を越える中越え適時二塁打。「自分の頭の上を越されて逆転された…。絶対に打点を稼ごうと思って打ちました」。自分のミスは、バットで取り返す。責任を負った4番の一打でチームは一気に勢いがついた。

「動ける4番」で春を迎えた。身長180センチで昨秋まで95キロ。和田孝志監督(52)に「もう少し足が欲しいなぁ」と声をかけられ、減量を決意。冬は3食を食べながら、トレーニングや走り込みの量を増やし、10キロ減量に成功し85キロに。「おなかがすいたら、練習で紛らわせました」と、涙ながらの!? 努力を重ね、引きしまった体で春を迎え、体はキレッキレ! 「めちゃ体が軽いっす」と、2安打1打点と勝利に貢献した。

和田監督は「ミートが上手な選手。打点も多く、打率も高い。いいところで打ってくれた」と評価。永嶋は「次は豪快なホームランを打ちたいです」と、引き締まった体でダイヤモンドを軽快に回るつもりだ。