浦和学院が、先発の渡辺聡之介投手(3年)の投打に渡る活躍で、準々決勝進出を決めた。

この春、初めての背番号「1」に、先発のマウンドに立った渡辺は奮い立った。「初回、カチカチに緊張してしまって…」。1回表、2点先制もその裏、制球が定まらず、4失点と逆転を許した。「申し訳ないな…」。そんな思いでベンチに戻ると、チームメートが笑顔で迎えてくれた。「みんなのために、勝ちたい」。エースとしての責任感が、背中を押した。

初回に真っすぐを捉えられたことを反省に、2回以降はこの冬に覚えたカットボール、ツーシームと、スライダーを軸に打たせてとった。7回を投げ7安打5失点。5回には、自らのバットで高校通算12本目となる左越えソロ本塁打を放ち、勝利を呼び込んだ。

森大監督は「(渡辺の)内容は悪くなかった。この冬は投手に専念。一番投げてきた選手です」と、その成長を喜んだ。

努力でつかんだ背番号「1」。経験を重ね、真のエースへ。夏、本番。そして、甲子園へ。渡辺の挑戦は、続く。