大阪桐蔭のエースで主将の前田悠伍投手(3年)は2試合とも欠場した。

2試合で1年生投手2人を含む計8投手が登板した。栄徳には7失点(8回終了打ち切り)、享栄には4失点(7回打ち切り)で2連敗した。

春季大会は全試合メンバーから外れていた前田はコンディション調整を優先した。最速152キロの享栄・東松快征投手(3年)との注目対決は実現しなかった。

遠征には同行した。4月のU18日本代表候補合宿で親交を深めた東松とは試合前に談笑。「お互いけがだけは気をつけよう。甲子園で絶対対戦しよう」と約束を交わしたという。貴重なバンテリンドームでのツーショット写真にも応じた。

大阪桐蔭は春季近畿大会の初戦で智弁学園(奈良)に敗れた。夏の大会に向けて恒例の強化期間に入っており、体力面もタイトだった。春季大会から引き続き、代理主将を務める笹井知哉内野手(3年)は「いい球場でやらせてもらって気合は入っていたんですが、なかなかプレーに出せなかった。東松君は速いだけでなく、球の重さがすごくてびっくりした。課題はたくさんあるので、しっかり練習で取り組みたい」と気を引き締めた。

今回の試合は、享栄、栄徳(ともに愛知)を擁する学校法人愛知享栄学園の創立110年記念事業として、名古屋市のバンテリンドームに大阪桐蔭を招いて行われた。両校とも全校生徒が来場し、大応援で試合を盛り上げた。

大阪桐蔭の「応援」は両校の部員が担当した。笹井は「自分たちだけ応援がないと思っていたから驚いたし、うれしかったです。声がかれるまで応援してくれていたので、応えたかったですね」と感謝した。