東京学館新潟は連合の常総久に9-1で7回コールド勝ちした。背番号11をつけた杉山陽生投手(3年)は公式戦初先発のマウンドで4回を投げ、8奪三振の快投を見せた。許した安打は1本だったが、ソロ本塁打を打たれて夏の“洗礼”を浴びた。

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杉山は緊張感に包まれ、マウンドに立った。大事なチームの夏の初戦が、自身の公式戦初先発。旅川佑介監督(40)から球場に出発する前の学校で言い渡され、一気に緊張感が高まった。初回は2者連続三振で2死を奪ったものの、3番打者の西條柊真中堅手(久比岐3年)に左翼へのソロ本塁打を浴びる。3ボールからのファウルでカウント3-1とした後の5球目をはじき返された。「直球が真ん中高めに入ってしまった」。4回55球の中で唯一安打された失投を悔やんだ。

もっとも杉山は4回を投げ8三振を奪った。「三振を取る気で投げて、打たせて取りたかった。力だけじゃダメ。野手のリズムを作れなかった」と反省を忘れなかった。0-1からの3回の反撃はこの回先頭の杉山が放った三塁打から。3得点の逆転劇は相手失策、捕逸、暴投など1安打でもぎ取った。

「ゲームを作ってくれるだろう」と杉山を先発起用した旅川監督は続けた。「5、6人いる投手陣でエース1人分の働きをしよう、と話している」。その一角を担う杉山は当然、夏に備えてきた。50メートル、30メートル、15メートル、5メートルと距離を縮めながらのダッシュで体の切れを作り、投げ込み期間も設けた。100球前後の投げ込みを約1週間続けた。174センチ、82キロの全身にスタミナが充満。「短い(大会)期間にも成長していきたい」と背番号11は、夏を乗り切りながらの進化を誓った。【涌井幹雄】