北海が、北海道栄を11-2で下し、2年ぶりで全国最多を更新する40度目の甲子園切符を手にした。先発右腕の熊谷陽輝投手(3年)が今季公式戦最長の7回を投げ、3安打1失点と試合をつくった。打線は地区予選から6試合連続2ケタの12安打を放ち、春の北海道大会決勝で破った相手を再び圧倒した。
9回2死、ウイニングボールをつかんだのは一塁手熊谷だった。北海道栄・山崎の飛球をしっかりとグラブに収めた。2年ぶりの優勝を決め、マウンド付近で駆け寄ってきたチームメートと歓喜の輪をつくった。「実感がわいていないけどうれしい。このためにやってきたので気持ちよかったですね」と笑顔を見せた。
甲子園をかけた決勝舞台で、平川敦監督(52)から先発マウンドを託された。「後ろにいい投手がいるので、思い切って最初から飛ばしていこう。やっぱり最後は気持ち」。1回先頭打者に左前打を打たれ、得点圏に走者を置くも無失点。2回には3四球を与えるなど2死満塁のピンチを招いたが三振で切り抜けた。7回に1点こそ失ったが、最少失点で2番手の岡田につなぎ、8回から一塁へ回った。
昨秋に背番号1を背負ったエース格の右腕は春先、落ち込んでいた。4月にU18日本代表候補選手強化合宿に参加予定だったが、右肘のコンディション不良もあり辞退。支えになったのが指揮官からの言葉だった。「ケガをして投手ができない状況で、気持ち的に落ちる部分もあったけど『お前これから人生長いんだから』と声をかけて頂いて。その言葉にすごく救われた」と感謝する。
今季公式戦では最長となる7回100球を投げ試合をつくった右腕に、平川監督は「行けるところまでという思いで彼に託した。いい投球をしてくれました」と目を細めた。春夏連続の道大会制覇で、全国最多を更新する夏40度目の甲子園出場を決めた。16年には準優勝した実績がある。熊谷は「目標はもちろん優勝。2016年の先輩を超えたい」と気合が入る。北海の夏本番はこれからだ。【山崎純一】
◆北海 1885年(明18)、北海英語学校として創立した私立校。1948年に普通科の男子校として現校名に改称し、99年に共学化。野球部創部は1901年。生徒数は1188人(女子628人)。野球部員は59人。主な卒業生に陸上3段跳び五輪金メダリスト南部忠平氏、元ヤクルト若松勉氏、巨人鍵谷陽平ら。所在地は札幌市豊平区旭町4の1の41。秋山秀司校長。

