苦しいときは空に手を掲げて-。決勝進出を決めたとき、須江航監督(40)は「本当に東北6県の皆さんや宮城の皆さん、東北に縁やゆかりのある方は、明後日の(午後)2時に西の甲子園の方向にパワーを送ってもらえたら、みんなの気持ちを持って戦いたい」と語っていた。その効果か、指揮官の携帯には多くの応援メッセージが寄せられた。

指揮官は「地元からの応援がすごくて、パワーを送りますといったメッセージがすごく多かった。それらを生徒たちに転送しました」。決勝戦前、甲子園に向かうバスの中で、多くの応援メッセージを選手に共有。選手の表情は和らぎ「良い表情で練習しています」と指揮官。山田脩也主将(3年)は、漫画「ドラゴンボール」(作者・鳥山明)に出てくる孫悟空の必殺技「元気玉」になぞらえて、「苦しいときは空に手を掲げて、みんなの思いを背負って戦いたい」と意気込んだ。東北にゆかりのある人たちのパワーを味方に、最強の相手に立ち向かう。【濱本神威】