千葉学芸が延長10回タイブレークを制し準々決勝進出を決めた。

「ヨッシャー」。マウンドの新田継吾投手(1年)は1球ごとに雄たけびをあげた。8回裏、1死一塁でマウンドに上がると、身長167センチ、体重70キロと、決して大きくはない体を目いっぱいに使い、キレのあるスライダーを武器に強気に投げきった。「体は小さいけど、覇気を前面に出して元気を出して抑えるのが自分らしさ。今日はそれができて、よかったです」。その姿は、球場でひときわ大きく輝いた。

先輩たちの声に背中を押された。9回表には味方に1点援護をもらったがその裏、同点のソロ本塁打を被弾。「ちょっとボーッとして気が抜けて打たれてしまいました」。タイブレークに突入し、気持ちにスイッチが入った。目標の甲子園に出場するためには1球たりとも失投は許されない。バックを守る先輩たちも、声で1年生投手を後押し。「先輩たちが声をかけてくれたので、打たれても気持ちを切り替えて投げることができました」。気迫あふれる投球で勝利に導いた。

気持ちの強さは誰にも負けない。「甲子園に行く。そういう気持ちで戦っているので」。強気な1年生が、千葉学芸を初の甲子園へ導く。