九州王者の熊本国府が、延長10回タイブレークの末、サヨナラ勝ちで近江を下し、初出場初勝利を成し遂げた。

1-1で迎えた延長10回裏だった。1死満塁から、相手投手の暴投で勝負を決めて、新たな歴史を刻んだ。10回表1死一、二塁のピンチを、8回から救援したトルネード投法の左腕、植田凰暉(ごうき)投手(3年)が渾身(こんしん)の直球で併殺にしのいで流れを引き寄せた。植田は「初出場で、応援してくださる方に1勝を報告できてうれしい」と声を弾ませた。

自慢のバッテリー中心の堅守から勝利を呼び込んだ。ドジャース山本由伸のフォームをまねるエース右腕、坂井理人投手(3年)が、強気の内角攻めで7回6安打1失点とすると、植田投手も3回無失点の好投。「2枚看板」の鉄壁継投で、近江に流れを渡さなかった。

2日解禁の対外試合では、日南学園、鹿屋中央などに8戦全勝と攻守に順調な仕上がり。新基準の低反発バットについても、山田監督は「影響はさほど感じてません」という好感触で、前向きに甲子園に乗り込んでいた。前の試合で、21世紀枠の公立校、田辺が、昨秋明治神宮大会覇者の星稜に大善戦したことも、発奮材料に聖地1勝を挙げた。