横浜隼人・山野井寛大主将(3年)はキャッチャーマスクを脱ぎ、さわやかに校歌を歌った。

一塁側スタンドで父の成仁さん(43)が見守る。「少年野球からずっと応援してきて、高校野球もあと少しと思うと感慨深いものはありますね」。

成仁さんは横浜高のOBだ。98年、松坂大輔投手を擁して甲子園春夏連覇をなしとげたチームの背番号13。“甲子園史上最強”ともいわれたメンバーの1人だった。でも息子は横浜隼人に。実は、横浜高校に行ってほしかったのでは?

「いえいえ、もう」

父は笑って続ける。「なんか、大所帯の中で強豪私学を倒すんだ、みたいに言っていた記憶はあります」と3年前を懐かしむ。

「隼人に入って良かったなと思います。規律正しく人間力を重んじて指導してくれますし、大所帯でキャプテンをやらせてもらったのは本当に良かったと思います」

主将は全員で話し合って決めている。水谷哲也監督(59)は「部員の人数がたくさんいるので、いろんな人間からいろんなこと言われると思うんですけど、それをものともせず。打たれ強い、いいキャプテンだなと思います」と褒める。

この日は4番捕手として、4点先制の流れを作る左中間二塁打に、6回には左越え適時二塁打も放った。そんな長男が横浜高と試合をしたことは「まだ1度もないですね」。お互いに勝ち進めば、決勝戦でぶつかる。父は「いやぁ、決勝でやって、勝ってほしいですね。僕は隼人を応援するだけなので」と楽しみにしている。【金子真仁】

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