これぞ文武両道! 古豪・滝川が7回コールドで神戸商を下し、2回戦進出を決めた。高校通算32発を誇るプロ注目スラッガーで、学業も優秀の主将、中村俊瑛(しゅんえい)内野手(3年)が6回にダメ押しとなる右越えの3点適時三塁打を放ち、快勝発進に貢献した。44年ぶりの夏の甲子園に向け、2回戦で優勝候補の神戸国際大付と対戦する。
最高気温38度を超える炎天下の豊岡で、滝川の中村が4番の意地をみせた。3打席凡退で迎えた5点リードの6回無死満塁のビッグチャンス。神戸商の先発右腕の初球に甘く入ったチェンジアップを見逃さなかった。強烈に放たれた打球は右翼手の頭上を越えた。走者一掃の適時三塁打で3点を加点し、コールド勝ちでの初戦突破へ導いた。
「3打席凡退して正直ちょっと『やばいやばい』ってなってましたけど、最後チャンスで打つのが4番だと思うので。そこで決めれたのはよかったです」
主将として笑顔を絶やさなかった。初回、3回と凡退し、4回は2死一、三塁から二ゴロに倒れたが、その表情は笑っていた。「暗い顔をしてたらチームに悪影響出てしまう。最後の高校野球を楽しみたい。できるだけ笑顔を意識しています」。チームで球場近くのホテルに宿泊し、前夜のミーティング後にはチーム力を高めるべく、「みんなで歌える歌」というBEGINの「島人ぬ宝」を自ら選び、肩を組んで大熱唱。チーム一丸で決戦に臨んだ。
高校通算32発を誇るプロ注目のスラッガーだが、学業にも全力を注ぐ。「僕の人生は『文武両道』って自分で言えるくらい幼い頃からやってきたので」。同校のミライ探究コースのクラスでは10種類以上のテストの総合点で入学時から13回連続で1位を獲得。得意科目は世界史で、好きな偉人は“流血のメアリー”ことスコットランド女王のメアリー1世だという。評定は1、2年とオール5だ。
11日の2回戦ではシード校の強豪・神戸国際大付との対戦が決定。昨秋の県大会地区予選では4-10で敗れた相手で「てっぺんを目指す上での第1関門だと思う。必ず勝ちたいなと思います」と闘志を燃やした。古豪復活へ、文武両道の主砲の打棒で金星をたぐり寄せる。【古財稜明】

