作新学院が昨年決勝で敗れた文星芸大付を退け、2年連続の準決勝進出を果たした。

エース右腕・小川哲平投手(3年)が昨夏の悪夢を拭い去った。昨年決勝戦で小川は先発、2回を投げ5安打2失点降板した(試合は5-6のサヨナラ負け)。「自分が試合の流れを持ってこられなかった。この悔しさをもって、1年間、練習してきました」。集大成を見せるのは、ここしかない。立ち上がりからフルスロットルで飛ばした。初球、143キロ直球でファウルをとると「今日は真っすぐで押せる」と手応えをつかみ、どんどんギアを上げた。

この回、自己最速を1キロ更新する148キロを記録。「相手は真っすぐを狙ってくる。カーブ、チェンジアップで打ち気をそらし、最後は真っすぐで打ちとった」。8球団13人のスカウトの前で、6安打無四球で完封勝利。初回に挙げた「スミ1」を127球の力投で守り切った。

試合を観戦したロッテ榎アマスカウトディレクターは「試合の中で強弱をつけて、うまくピッチングができる投手。高校生としては高いレベルの投手。体もあるし、ボールもいい」と評価。オリックス岡崎スカウトは「私がこれまで見てきた彼の投球の中で、パフォーマンスは一番いい。今まで悔しい思いをたくさんしてきて、最後の夏に合わせてきたな、という印象」と、高い評価を示した。

宿敵を倒しても、まだ上はある。「去年は、自分が先輩たちを負けさせた。甲子園出場を決めて、先輩たちにいい報告をしたい」。県の頂点まであと2つ。小川は最後まで気持ちを緩めない。

■開催日程、組み合わせなど【高校野球 夏の地方大会2024】特設ページはこちら>>