今春センバツ準優勝の報徳学園(兵庫)が兵庫夏3連覇を狙った社にタイブレークでサヨナラ勝ちした。3点を勝ち越された直後の7回に3点を奪って同点とし、10回に主将・福留希空(のあ)外野手(3年)がサヨナラ打。“逆転の報徳”で広島小園海斗内野手(24)らを擁して8強入りした18年以来、6年ぶりの夏甲子園へ王手をかけた。また、明石商は東洋大姫路を1-0で下して2年連続の決勝進出。両校の決勝戦は28日にほっともっとフィールド神戸で行われる。
◇ ◇ ◇
試合を決める打球が中堅手の頭上を越えると、三塁側ベンチから報徳ナインが飛び出した。福留は右拳を上げて仲間の元に飛び込もうとしたが、サイレントトリートメントで祝福された。
「秋からずっとなんですけど、全然打てていなくて。チームにも迷惑をかけていたので、絶対に決めたろうという気持ちで打席に立ちました。うれしかった」
10回表。4番手・上阪昊誠投手(3年)が無死満塁を0点でしのいだ。その裏、1死二、三塁から打席に入った。カウント2-1から出たサインは「振れ」。内角から甘く入った変化球を捉えると、中堅手を越えてはずんだ。
苦しみ抜いた先に出た一打だった。今春センバツでは主に「2番中堅」で先発も、1安打で打率6分7厘。今夏もサヨナラ打の前までで打率1割8分8厘と乗り切れず。対照的に好調の斉藤佑征内野手(3年)から打席前に「とりあえず差されるな。真っすぐをイメージして変化球は対応できるように」と助言を受けて結果に結びつけた。
今春までは間木歩投手(3年)とダブルキャプテンだったが、夏になって1人で主将を任された。「自分がせなあかんという気持ちは前より強くなりました。背負ってても結果が出なかったので気楽に。キャプテンの自覚を持ちながら、チームに頼りながらやってきました」。先制しながらも逆転を許して一時は3点差をつけられた。それでも仲間が追いつき、最後は主将が決勝へと導いた。
昨年はセンバツで準優勝も夏は兵庫5回戦で涙をのんだ。今春もセンバツ準優勝。もう同じ思いはしない。「報徳は最近全然夏に行けてないので、僕たちの代で大角先生と一緒に夏の甲子園に行けたら」。6年ぶりの夏甲子園へ、王手をかけた。【林亮佑】

