<高校野球群馬大会:健大高崎5-1前橋商>◇27日◇決勝◇上毛新聞敷島
1点を追う4回1死、健大高崎の最速153キロ右腕、石垣元気投手(2年)の直球を捉えた打球は、美しい放物線を描いて右翼席へ。「あんまりホームランを打ったことがなかったので」。打った本人も、少し驚いた。前日26日は、母亜由美さんの誕生日だったからだ。「小さい頃からキャッチボールやトスをあげてもらったので、今日打てたのは少しだけ恩返しになったかな」。1日遅れの誕生日プレゼントを贈った。
ただ、2年連続の甲子園へは1歩、届かなかった。「相手の力が強かった」とセンバツ王者をたたえて「出し切ったので悔いはないです」と胸を張った。
「絆」という名は「3兄弟の末っ子なので、家族の絆をつないでくれるように」と母。一家は三男の活躍に励まされ「家族みんなが頑張れる」と、日々を過ごしているという。
主将として、仲間を大切にしてきた。そんなチームカラーが試合の声援の大きさに表れていた。「あの声援の中で戦えた自分たちは幸せ者です」。満席の応援スタンドを見上げた。「来年は優勝してほしいです」。後輩へ「絆」は受け継がれる。【深田雄智】

