<高校野球埼玉大会:花咲徳栄11-9昌平>◇28日◇決勝◇大宮公園野球場
背番号15。「試合に出る選手の姿勢はチームに浸透する」。常にこの言葉を繰り返した。「自分はレギュラーではないが、試合に出ている選手には自覚を持って欲しい」。練習では仲間に強い言葉をぶつけることが多い。その分、誰よりも長く練習し背中で示した。
決勝では自らその言葉を体現した。4点を追う8回先頭、代打で登場すると、肩付近に死球を受けた。「みんなの闘争心に火が付いてくれれば」。相手投手を鋭くにらみ一塁へ進んだ。「まだまだ戦うぞ」。この回、味方の3ランもあって、一挙4点。追いついた。
攻撃中は何度も打者に声をかけに行き、守備中は伝令に走った。「緊迫した場面で(選手は)いっぱいいっぱいになってしまうので、少しでも自分が手助けできれば」。劣勢になっても、ベンチから必死に声を張り続けた。
延長タイブレークの末に敗れ、春夏通じて初の甲子園出場はかなわなかった。仲間が泣き崩れる中、気丈に振る舞い「充実した2年半でした」と胸を張った。最後まで背中でチームを導く、強い主将だった。【野見山拓樹】

