<高校野球神奈川大会:東海大相模6-4藤沢翔陵>◇14日◇2回戦

 藤沢翔陵との初戦は、王者・東海大相模に与えられた試練だった。2回の連続スクイズなどで一時は3点ビハインド。「今負けてても、最後に勝ってればいいんだ。ダメと思った時点で終わりだぞ」。センバツ記録の大会通算74安打をマークした強力打線が、門馬敬治監督(41)のゲキに応えたのは7回だ。代打松木秀一(3年)の中前打を皮切りに4本の長短打。センバツ準決勝の満塁弾男、3番田中俊太内野手(3年)の三塁打で逆転に成功した。

 センバツ直前の練習試合で負けた藤沢翔陵に「苦しむと思ってました」と門馬監督。センバツ後のテーマは「原点を極める」。キャッチボールや、両手での丁寧な捕球、低めの送球など基本に立ち返った。6月は練習試合で毎週、格上の大学生に挑み続けた。佐藤大貢主将(3年)は「食らい付く執念を翔陵から学んだ。今日は全員『ひっくり返してやる』という気持ちだった」と諦めなかった。

 かねて門馬監督は、高校野球を登山に例えた。頂点まで登った山を1度下りて、また登るのは大変だ。センバツ後の春季県大会は4回戦で負け、推薦出場した関東大会は初戦敗退。だが佐藤は「優勝校というプレッシャーはすべて忘れました」と言い切った。全部員おそろいでつくったTシャツは、燃えるような赤色。右袖には「春夏連覇」、背中には「夢を極めろ

 今こそ真の頂点へ」の文字。神奈川史上初の4季連続甲子園へ。再び登り始めた東海大相模の歩みは、頂の絶景をもう1度見るまで、止まらない。【鎌田良美】