<高校野球大阪大会:太成学院大高9-4大阪市立>◇24日◇3回戦

 プロ注目の左腕、太成学院大高の今村信貴投手(3年)が大阪市立戦で緊急登板し、4回1/3をノーヒットに封じた。これで前回登板から9回1/3連続で安打を許していない。

 2回戦に続いてベンチスタート。同点に追いつかれた5回2死二塁で出番は回ってきた。「準備はできていたので、平常心で投げられた」。動揺はなく、7番打者を二ゴロに打ち取った。

 石田寿也部長(32)の指導で、投じた58球のうち変化球は1球のみ。打者13人を死球1つで無安打に抑えた。中辻宏之監督(44)は「コースさえ間違えなければ、今村のストレートはそうそう打たれない。期待通りの投球をしてくれた」と力投の左腕をたたえた。

 6球団のスカウトが見守る中、最速は143キロと自己最速147キロには及ばなかった。ロッテ山下スカウトは「バランスもいいし角度もある。将来が楽しみ」と評価。1安打も許さないまま、今村の夏が熱くなる。