第96回全国高校野球に出場する静岡は7日、大阪市内で練習を行い、エース辻本宙夢(3年)が打者相手に投球した。県大会決勝以来となる実戦マウンドで打者10人に37球。安打は3本だった。大阪入りしてからはブルペン調整を続けていたが、実戦感覚を取り戻した。

 対戦相手も石川・星稜に決まり辻本の調子も上がっている。「まだ甘い球があった」と反省が口を突いたが、見守った大久保学コーチは「いいですね、絶好調ですよ」と笑顔だった。受けた鈴木啓吾捕手(3年)も「ものすごくいいです」と絶賛した。

 味方相手に投げたため厳しいボールは少なかったが辻本は「真っすぐがよかった。スピードは分からないけどキレがあった」とうなずいた。予定通りに試合が行われれば、調整はあと2日。打者相手に投げるのはこれで最後というが「ブルペンで調整します。不安はない」と言い切った。【加納慎也】