MLBにまた新たなスキャンダルが起こってしまった。それも選手を守り、交渉を任される立場の代理人によって。

 選手たちのマネジメントを行っている企業、CSEタレントに所属する代理人ジェイソン・ウッド氏がMLB選手がシャワーを浴びる様子を盗撮していたという疑惑が沸き起こっているのだ。

 この件を最初に報じたのはスポーツサイトのファンラグ。クライアントである選手がウッド氏のシャワーを浴びていたところ、カメラを発見し、すぐにウッド氏を問い詰めたとしている。さらにこの件について選手会が調査をしているとの情報が複数寄せられたということだ。選手名については伏せられているが、複数の選手が盗撮されていたという情報もある。

 これに対し、CSEタレントはウッド氏を解雇したことを発表。同社社長が「32年以上にわたり、CSEタレントは、道徳的・倫理的基準を自負しており、業界内で高い評価を得ています。これらの同じ基準を順守しない人物と一線を画すため、ウッドの雇用を終了することになったことは遺憾です」という声明を出した。

 これに対し、ウッド氏はヤフースポーツの記者に対し、「本日浮上した問題は不合理であり、真実ではありません。過去13年間、私は無事に誠実に代理人業を行ってきました。無責任で有害な噂を広げようとしている人がいることに、私は失望しています」とメッセージを寄せたということだが、その他のメディアの取材に対しては回答していないということである。

 ウッド氏はレッドソックスのアンドリュー・ベニンテンディ外野手やロッキーズのライリー・パイント投手、ブレーブスのジョーイ・ウェンツ投手などの代理人を務めていた。

 一部の選手は既にCSEタレントとの契約を解消し、新たな代理人選定に入っているとも伝えられている。

 FA市場が大詰めを迎えるなかでの、代理人による盗撮というこれまでにないスキャンダルは新たな混乱を生みそうである。