現地6月4日から6日にかけて今年のMLBドラフトが開催される。今回も数多くの若手有望選手が指名される見込みだ。

 今回タイガースがいの一番で指名することが確実視されているのが、オーバーン大の右腕、ケイシー・マイズ投手だ。アラバマ州スプリングビル出身のマイズは高校時代19勝2敗の成績を挙げたものの高い評価を受けることができずドラフトで指名を受けることはなかった。そのため、オーバーン大に進学したが1年目は2勝5敗、防御率3・52という成績だった。

 大きく成長したのが2年目の昨年で、12試合に先発し、8勝2敗、防御率2・04、109奪三振で四球はわずか9という成績を残している。さらに今年3月には初のノーヒット・ノーランも達成した。

 マイズの強みは速球と変化球、コントロールを高いレベルで併せ持っていることにある。ストレートは約154キロを記録しており、スプリッターはトップレベル、スライダーも平均以上と評価されている。三振奪取率は12・1で全米大学体育協会(NCAA)1部で1位。9回あたりの四球数1・0は4位だ。

 昨年上腕を傷めた点を懸念する声もあるが、あくまで軽傷で現在は健康を保っているとも評価されている。入団すれば早ければこの秋、遅くても来年にはメジャーデビューは確実、先発陣入りもと即戦力として期待されている逸材だ。

 対して、2位、3位指名はフロリダ州イアウ・ガリー高校のカーター・スチュアート投手とアリゾナ州マウンテン・リッジ高校のマシュー・リベラトレ投手の指名が有力視されている。どちらも速球派の投手だが、こちらは将来性を見込んでの指名となりそうだ。

 ドラフトが終わればウェーバー無しでのトレード期限となる7月末に向けてのトレードが活発になる。今シーズン不調のロイヤルズとパドレスが大きな動きを見せるのではと噂されている状況だ。

 6月はメジャーを目指す若手選手にとってもベテラン選手にとっても慌ただしい月なのである。