現地4日、4チームが絡む大型トレードが成立した。ドジャースの前田健太投手がツインズに移籍する。そのツインズはメジャーではまだ1勝しかしていないものの若手有望株のブラスダー・グラテオル投手をレッドソックスに移籍させる。またエンゼルスはやはり若手のルイス・レンフィーフォ内野手を得る代わりにドジャースに昨シーズン36本塁打のジョグ・ピダーソン外野手を送った。
今回のトレード劇で主要な役割を果たしたのがレッドソックスだ。2018年にア・リーグMVPを受賞したムーキー・ベッツ外野手と12年にサイ・ヤング賞を受賞し通算150勝を挙げているデービッド・プライス投手をドジャースに移籍させる一方で、ドジャースからは昨シーズン打率2割9分4厘を記録したアレックス・バードゥーゴ外野手を得ている。プライスに関してレッドソックスは年俸負担も行う模様だ。バードゥーゴはまだ23歳で今回レッドソックスが得たのは若手2人となる。
レッドソックスが主力2人を手放したのは様々な理由があるようだ。まずベッツに関しては今シーズンが契約最終年でシーズン終了後FAとなる。先月末スポーツ専門局ESPNはレッドソックスがベッツとの長期にわたる契約延長交渉に失敗したと報じていた。ベッツとしてはFA市場に出て自分の価値を試したい気持ちが強いという。そうなれば4億ドル規模の契約になるのではという声もあった。
そしてレッドソックスには選手年俸総額を減らしたい意向も強かった。昨年9月プレーオフを逃した際、ジョン・ヘンリー・オーナーが、チーム市場最高額の1340万ドルものぜいたく税を支払っており、負担となっていることを明言していたのである。
ベッツの今シーズンの年俸は2700万ドル、さらにプライスは3200万ドルずつ3年間の契約が残っていた。この2人をセットにして放出することで大幅な年俸削減が実現できたというわけである。
さらに昨シーズン途中にデービッド・ドンブロスキー編成本部長が解任され、1月にはアレックス・コーラ監督もアストロズ時代にサイン盗みに深く関わったとして解任されてもいた。新監督はいまだに発表されていない。そんな状況では今シーズン中の勝利よりも来シーズン以降に向けてチームをいったん解体し、時間をかけて再構築を図る戦略に方向転換するのもある意味納得できる決断だ。
一方で7年連続地区優勝を果たしながら17、18年とワールドシリーズ敗退を喫しているドジャースは前田を出したものの、大物2人の獲得で即戦力の補強を果たしている。ツインズも前田の獲得で課題の投手陣底上げがかなった。エンゼルスも外野陣の補強となる。
まさに各チームの思惑が一致したトレードだと言えよう。




