米大リーグは27日、アストロズの本拠地ヒューストンで頂点を争うワールドシリーズの第3戦が行われ、地元在住の宇宙飛行士、野口聡一さん(52)が観戦に訪れた。1996年から米航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターのあるヒューストンに居住しており、大の野球ファンとして知られる。

 この日、ドジャースはダルビッシュ有投手が先発。野口さんは「日本人の先発が松坂以来ということで、とても誇らしい。ダルビッシュはレンジャーズにいたので、同じテキサス州同士で親近感もある」と期待を寄せる。その一方で「地元としては、ぜひアストロズに勝ってもらいたい」と複雑な心境を吐露した。

 今年の8月、ヒューストンはハリケーン「ハービー」に襲われた。ハリケーンで史上最多の降雨量を記録し、約50人が死亡、数万人が避難生活を余儀なくされた。身近で恐怖を体感した野口さんは「復興という点で街をすごくまとめてくれて、明るい話題になっている。ぜひ街に光をともしてほしい」と初のワールドシリーズ制覇を目指すチームに希望を込めた。