イチロー、FA(フリーエージェント)へ-。マーリンズは3日(日本時間4日)、球団側が選択権を持っていたイチロー外野手(44)との来季契約を更新しないことを発表した。マ軍は1年200万ドル(約2億2000万円)の年俸契約を更新できる権利を持っていたが、今後は、マ軍を含む日米全球団との交渉が可能となる。

 来季、日米通算27年目のシーズンを迎えるイチローが、今オフ、新天地を探すことになった。ヤンキース時代の同僚でもあるデレク・ジーター氏が最高経営責任者(CEO)に就任したばかりのマ軍が、イチローとの契約を更新しないことを正式に発表した。経営陣が変わり、チームの抜本的改革を進めるマ軍が契約を行使しないことは、イチローにとっても想定内だった。「50歳まで現役」を公言する一方で、今季終了後には「僕も去るかもしれない。それは分からないからね」と、退団する可能性にも含みを持たせていた。

 今季は代打が多く、出場機会が不規則ながらも「他の選手がこうなったらどうなるのかは分からないですけど、僕は人とはセンスが違いますから。体も違うし、何の問題もないです」と、年齢とは別次元の自信をのぞかせていた。

 今後は、外野手のFA市場をにらみながら契約交渉を進めていくことになる。現時点では、マ軍スタントンのトレードなど、不透明な部分も多く、残留の可能性を含め、選択肢の幅を広げて移籍先を探す方向。メジャー球団からのオファーがない場合、日本球界復帰を視野に入れる可能性はあるものの、まずは「メジャー18年目」を念頭に、44歳で迎えるシーズンに備えることになりそうだ。