エンゼルスの主砲アルバート・プホルス内野手(38)が、マリナーズの会長付特別アシスタントに就任するイチロー外野手(44)について、感慨深そうに語った。

 オリオールズ戦の試合前、報道陣に対応し「今年のプレーはないのかもしれないけど、僕は彼が引退するとは思っていない。次の年も、プレーする機会はあると思う。本当に特別な選手。彼のプレーはアンビリーバブルだった。人間としても素晴らしい」と、笑顔で話した。

 イチローがア・リーグの新人王を獲得した01年、プホルスはナ・リーグの新人王に選ばれるなど、共にメジャーでのキャリアを積み重ねてきた。12年にエンゼルス移籍後は同リーグ同地区で対戦する機会も増え、「対戦していて、楽しかったね。ヒットを打って、一塁ベースで顔を合わせた時はいつも、『どうやって打つんだ』とか、『どうストレッチをしてるんだ』って聞いたよ。毎年、200安打を打って、足も信じられないくらい速い。とてもユニークな才能」と、うれしそうに回想した。

 そのイチローも達成したメジャー3000安打に、自身はあと2本と迫っている。「そこはあまり考えていない。いつか達成できる。今はとにかくチームが勝つことが、僕のゴールだ」。試合前もリラックスした表情で打撃練習を行った。翌日からはマリナーズ戦が控える。この日のオリオールズ戦で3000本安打を達成するか、イチローの所属するマリナーズ戦で決めるか、注目だ。(アナハイム=斎藤庸裕)