カブスで右上腕三頭筋の腱炎(けんえん)のため故障者リスト(DL)入りしているダルビッシュ有投手が12日、ブルワーズ戦でミルウォーキーに遠征中のチームに合流し、投球練習を再開した。「(離脱前)最後の試合で投げたときの直球のいい感じが失われずに残っていた。試合で投げるのが近い感じがする」と早期復帰に手応えを口にした。

 ブルペンに小気味よくミットをたたく音が響いた。カーブ、スライダーも交え、最後は左右の打席に打者を立たせて計31球を投げ「かなりいい状態」。復帰は7月17日のオールスター戦後かと問われると「そんなに長くは絶対にならない」と前半戦中であると断言。「もう一度投球練習をして、その次は実戦形式で2、3イニング投げると思う」とプランを話した。

 5月26日にDLに入り、慎重に調整を進めた。マドン監督は「勇気づけられる内容だった」と評し、エプスタイン編成本部長は「あんなに質の高い投球を見られると思わなかった」と絶賛した。

 カブスに移籍1年目の今季は1勝3敗、防御率4・95と不振。同僚の捕手ジメネスが米メディアに「ダルビッシュは地元ファンから嫌われていると信じている」と話したことは「そんなこと僕はひと言も言ってないし、それは彼の妄想」と笑い飛ばしていた。