西武からポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していた菊池雄星投手(27)がマリナーズと最大7年126億円で合意し、かつてない異例の契約形態になっていることが2日、明らかになった。MLBネットワーク等で活躍するジョン・ヘイマン記者によると、3年4300万ドル(約47億3000万円)がベースとなり、4年目以降は選手、球団どちら側からも契約終了か残留かの選択肢を持つ。米メディアからは、その複雑さと斬新さに驚きの声が上がっている。

  ◇    ◇    ◇

菊池の契約が異例の複雑さとなり、西武に支払われる譲渡金がいくらになるのか米メディアで話題になっている。シアトル・タイムズ紙のライアン・ディビッシュ記者はツイッターで「譲渡金は金額によって割合が決まる。この契約だと、どのように決められるのだろう」と計算にお手上げ状態。「4年の保証額に対して譲渡金が発生するのかどうなのか」と混乱の声も上がった。

ポスティングシステムの契約条文は「譲渡金は保証される額に対して2500万ドルまでは20%、それを超え5000万ドルまでは17・5%。ボーナス、出来高、オプションに対しては15%」としている。菊池の場合、保証されているのは4年だが4年目以降はオプションであるため、これをどう換算するかが混乱の元となっている。少なくとも3年間は確定しているため、その分の譲渡金を計算すると815万ドル(約8億9700万円)となる。