<マリナーズ3-6エンゼルス>◇1日(日本時間2日)◇Tモバイルパーク

今の大谷封じは外角に投げきること。エンゼルス大谷翔平投手(24)は1日(日本時間2日)のマリナーズ戦で2三振を含む4打数無安打に抑えられた。マ軍の捕手マーフィーは外角要求を徹底。3投手が投じた22球のうち21球、外角にミットを構えた。大谷は外角の甘い球に対して強く、逆方向へ長打を打てる。それでも同捕手は「外角の(体から)遠いゾーンを続ければ、ダメージを制限できると思った」と意図を明かした。

大谷は5月7日に打者復帰して以降、マ軍以外で6球団と対戦。すべてのチームから内角攻めを食らった。一転、マリナーズ戦では外角一辺倒。5月31日の試合も含めると35球のうち34球、マーフィーは外角に構えていた。理由は「直感だね」。ニヤリと笑いながらも、伏線はあった。「前日、最初に要求した(外角)スライダーでそう思った」。詳細は明かさなかったが、外角球を振りに行く際に大谷の体が開いていると見て「内角を欲しがっているようだった。だから、遠いところでいこう」と、感覚を信じてリードし続けたという。

とはいえ、外角は危険ゾーンにもなる。「手が届いてパワーもあるし、少しでも甘くなればもっていかれる」と同捕手。実際、31日の試合では外角要求が真ん中に入ったシンカーを本塁打とされた。それでも「彼と対戦するのは楽しいよ」。感覚を大事にする-。メジャーの捕手と大谷の紙一重のせめぎ合い。大谷が対応すれば、また攻め方も変わる。【MLB担当=斎藤庸裕】