【アナハイム(米カリフォルニア州)13日(日本時間14日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(25)が、メジャー1年目から2年連続で2ケタ本塁打と2ケタ盗塁に到達した。

パイレーツ戦に「3番DH」で出場し、5点を追う9回1死一、三塁から二盗に成功。今季10個目の盗塁を決めた。2年連続の2ケタ本塁打&盗塁は日本人では05年~06年の井口資仁(ホワイトソックス)以来2人目。またデビューから2年連続で15本塁打、10盗塁以上は球団初となった。

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自信を持って大谷はスタートを切った。5点を追う9回1死一、三塁。パ軍の4番手ホームズの動きを頭にいれ、4番アップトンの打席でカウント1-1から二盗を成功させた。05年~06年の井口以来、日本人で2人目となる2年連続2ケタ本塁打と盗塁に「積極的に塁を狙うことは悪いことではないと思うので、1個1個、重ねていきたい」と涼しげな表情だった。

観察眼と状況判断が光った。最終回、4番打者の打席。失敗はできない。それだけに、「セーフになれるという自信がないといかない」。捕手スターリングスの二塁送球タイムは1秒98で、メジャー平均とされる2秒01よりやや上回る程度。さらに大谷が「相手投手のケアの仕方であったり、そういうところも関わってくる」と振り返ったように、ホームズはクイックモーションではなく、始動が遅かった。基本的には「いける時にいく」。悠々と二塁ベースを陥れた。

今季は打者専念だが、投手としてのリハビリは進行中だ。出塁時は右肘にプロテクターを巻き、帰塁の際は右手をつかないよう、足から戻ることが基本とされている。広いリードがとれず、「人よりも離塁も狭いですし、難しい」と話す中で、去年より20試合早い82試合で10盗塁を決めた。

この日は第1打席から2打席連続で左翼へ適時二塁打と三塁打を放った。5打数2安打2打点で先制攻撃に貢献したが、逆転されてからの6回2死一、二塁の場面では空振り三振。「どうやったらあの打席をいいものにできたかなと常に考えると思う。それを明日につなげたい」と、今後の課題に早くも目を向けた。