メジャーリーグは11日からアリゾナ州でGM会議が始まり、ストーブリーグが本格化する。

今オフは“スーパーエージェント”と呼ばれる代理人スコット・ボラス氏(67)が、FA市場をかき回すことになるだろう。

FAとなった同氏の顧客には先発右腕コール(アストロズ)とストラスバーグ(ナショナルズ)、先発左腕の柳賢振(ドジャース)と、サイ・ヤング賞候補トリオがおり、野手にもナ軍の世界一に大きく貢献したレンドン内野手ら大物が多数いる。争奪戦必至の選手を多く抱える同氏が主導権を握ることは間違いなく、このGM会議期間中にはメディアを集め会見を行う意向も明かしており、ストーブリーグの「しょっぱな」から注目を浴びそうだ。

すご腕の代理人で知られるボラス氏だが、ここ数年は株を下げていた。

数年前からFA市場の動きが鈍い状況が続き、大物FA選手の契約を成立させることに苦戦。それでもトップクラスの選手を決して安売りしないため、大物FA選手が3月や開幕後まで売れ残るケースが度々起こった。周囲からは強気一辺倒の姿勢に対する批判が強まったが、それで弱気になるどころか、選手に資金を投じない球団経営側を批判し続け、まったくぶれなかった。

FA市場の動きが鈍い状況は今オフも大きく変わらないかもしれないが、エースクラスの先発投手は引く手あまた。そんなエースを3人も抱えているボラス氏が、水を得た魚のようになりそうな今オフ。強気発言や派手なパフォーマンスで楽しませてくれそうだ。