DeNAからポスティング制度でレイズに移籍した筒香嘉智外野手(28)が23日、大阪府内で自主トレを公開した。年明け後は7日から本格的にトレーニングを開始し、エクササイズを中心に、打撃、守備の練習を続けている。ア・リーグ東地区はヤンキース田中、ブルージェイズ入りした山口らとの日本人対決が繰り広げられる。「見てる人がワクワクするような」勝負に向けて、焦らず、慌てず、冷静に準備を進める。

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無表情のままスイングを繰り返した。力みもなく、まさに自然体の姿を堂々とさらけ出した。室内練習場で10分足らずの打撃のみを公開。多種多様なトレーニングの全容を公開するのは不可能に近く「焦らず、冷静に、1個1個、自分の中にある優先順位を1つ1つつぶしていきたいなと思います」と説明した。

独特の言い回しは、注目が集まる対戦についても同じだった。同じア・リーグ東地区のヤ軍田中、ブ軍山口俊以外にも、交流戦などでダルビッシュ、前田、菊池、大谷ら日本人投手との対戦が待ち受ける。「ワクワクするような、次の対戦が楽しみになるような勝負になることを一番、願っている」と日本のファンを意識。さらに「向こうで長年やっている方々と対戦すれば、何か気付いて感じるものは大きいと思う。そこで勉強して、成長していきたいと思う」と特別な対戦と位置づけた。

2月18日にはフロリダ州ポートシャーロットでキャンプイン。主戦場を米国に移すも「体を思うように、うまく扱えるようにやっています。テーマは毎年変わらない」と午前中は別の場所で独自のトレーニングで調整した。環境、状況とも日々新しいことだらけの生活が始まる。「自分が想像、イメージしたことがないことが多々起こると思う。できる限りやり尽くして、日々起こることに対応しながら、最大限を尽くしてやっていきたい」。大海原への航海に胸を高ぶらせた。【為田聡史】